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GE CT

GEのCTは、以前からアナウンスされていたdual energyがとうとうリリースされたという
ニュースが大きいものだと思います。

既にご存知のとおり、Gemstoneと呼ばれる、アフターグローが非常に短い検出器の開発に
成功した為、view数を上げる事ができるようになりました(2300程度)。これは、半分に
しても、1000以上を確保できることを意味します。この特性を用いて、140kVと80kVの
X線を間歇的に交互に出しながら回転させる事で、dual energy CTを実現したわけです。

SC(2009-12-06 14.38.23)


以下はこれを説明する動画です。

[高画質で再生]

GE Dual Energy Switching RSNA2009 [アクセス解析]


この方式にの利点としては、140kV側と80kV側の曝写位置がほぼ同時に同じところからに
なりますので、90度ずれている二管球方式に比較して補正が少なくてすむということです。
また、FOVが50cmと非常に大きくとれます。欠点としては、140kVと80kVではフォトン数が
4倍近く違うのでmAs値を変えなくてはならないのですが、短い時間でmAを変えることは
できないということが挙げられます。

これをすこしでも補償するために、80kV側の曝写時間(mA・sの、s のほう)を少しのばす
ことで、若干の効果を得ているようです。そのほか、以下に示すMBITの提案により、かなり
SNRを上げることができそうなので、こういった問題を解決しやすくなるという説明でした。
(MBITによる画質改善は、80kVにも140kVにも有効はなずですが、low SNRの画像をとくに
 救えるので、という意味だと思います)


↓ GSI (Gemstone Spectral Imaging) Acquisitionは、Gemstoneをつかって、spectral imagingをするということを指しています。またProjection Based Material Decomposition(MD, 物質弁別)は、再構成されたimage上ではなく、raw data上でMaterial Decompositionをするということのようです。これによって、MD Iodine / MD Waterの画像や、Monochromatic Generation (単一エネルギーX線画像計算)などを高精度にできる、とのことです。

SC(2009-12-07 8.46.29)


GEは、dual energyは今年から売りに出す訳ですが、その割に画像例が非常に豊富で、かつ美しいのが印象的でした。これはcによって、最適なコントラストを表現できることを示しています。

SC(2009-12-07 8.47.07)


これは、単一エネルギーX線画像によって、beam hardeningを抑制できること(中)、および脳実質のコントラストを最適化できること(右)を示しています。

SC(2009-12-07 8.47.55)

単一エネルギーX線画像の利用を支援するアプリとして、「Monochromatic Review Analysis」なる解析ソフトが掲示されていましたが、MRI好きの人は喰いついてしまうような面白さがあります。具体例は次の写真。

SC(2009-12-07 8.48.34)

肝臓の下角付近にcystがありますね。このcystと、右側の肝実質にROIがとられているのがわかりますでしょうか。このように2つの場所を指定すると、左のグラフ(横軸はKeV、縦軸はCNR)を描いてくれるので、どのエネルギーで見たら一番コントラスト良く表示できるかがわかるわけです。

SC(2009-12-07 8.51.34)


このグラフは、横軸がKeV、縦軸がHUです。このグラフでは、水は低エネルギーでもあまりCT値が変わらないが、造影剤のあるところは、その濃度に比例してCT値が上昇することがわかります。このグラフの曲線が非常に重要。

SC(2009-12-07 8.54.06)


そうするとこれはどうでしょうか。肝臓の中に青と緑で示されている病変が2つありますが、グラフを見ると両者は低エネルギーで交差していますね。Aoの曲線を参考にすると、緑はよく造影された病変だけれど、青は低エネルギーでのCT値の上昇が乏しいのであまり造影されない病変だということがわかります。これ、1回dual energyで撮影すればわかるわけです。MR命の人でも、CT研究やろうか、って言う気になりますよねぇこれなら。

SC(2009-12-07 8.57.35)


これは別の解析方法です。横軸はWater volume、縦軸はIodine volumeを示しています。緑で示す椎体は、普通は造影効果が分かりにくいけれど、water volumeもiodine volumeも大きいことがわかります。だから造影されていることがわかります。一方脂肪はiodine volumeは負である(この場合の「負」がどういうことを意味するのか私はまだ知りませんがいずれにしてもプラスではない)ことから、造影されていないことがわかります。

SC(2009-12-07 8.56.30)

Cystを単純CTと造影CTでROIを測ると、すこし造影効果があるように見えますが、これはbeam hardenigによるpseido-enhancementである、と。こういったときでもいまのようにして解析すれば造影効果のないことがわかるのでしょう。

SC(2009-12-07 8.57.06)


というわけで、この解析ソフトの出来が非常によさそうなので、これは技師さんも放射線科医も、毎日の仕事にやりがいがでそうです。


そしてもうひとつのオドロキが、MBITというものですね。Model-based Iterative Reconstruction(モデル・ベースト・イティレイティブ・リコンストラクション)の略ですが、ASiR(エイサー)などのItereative reconの既存技術では、点-線しか計算していなかったが、今回からは実際のvoxelを考慮した計算を行うというもののようです。これはまだ臨床に搭載できないそうです。なぜならば1枚のreconに2分位かかるから。しかし将来はcomputing powerがこれを解決すると考えているようです。

SC(2009-12-07 9.00.26)
SC(2009-12-07 9.01.17)


これが従来の方法。SNRに注目。

SC(2009-12-07 9.02.11)


これがASiR。SNRが良くなっていますね。

SC(2009-12-07 9.04.47)


そしてMBIT、と行きたいところなのですが、これは写真NGでした。講演会などで見てください。誰が見てもびっくりするような画質改善だったと思います。八町さんも驚いていました、といったら信憑性があがるでしょうか。

GEでは、Siemensの2管球方式や、Philips/東芝のような連続回転撮影方式よりも早くスイッチできることを利点に挙げていますが(下)、これには冒頭に述べたmA値が変更できないといったような欠点もあり、市場や科学研究の場で今後議論されるところなのだろうと思います。ただ私は、解析ソフトによる画像がたくさん出ていたので、単純に興奮しました。こういうことが大事だな~と思った次第です。ま、ちょっと褒め過ぎかもしれません。

SC(2009-12-07 9.03.01)
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